コロナ・ダイアログ2

コロナとどう付き合うか、コロナとどう向き合うか、コロナとの共存、
んーんっ、いずれもしっくりこない表現である。
まあ、心の持ち方としては、「知らんぷり」がしっくりくるかな。


とは言え、独り言をまたまた少し。
パート2です。


コロナはいつ収束するのか?
・ワクチン、薬は?
・集団免疫?
・新型コロナは変異する?


やはり、長期的に考えていく必要があるようだ。
となると、大事なことは、とにかく健康体を作っていく、バランスの良い食事、十分な良質の睡眠、ストレスを溜め込まない生活を、先ずは心がけることであろう。
これはまさに自助として、そして何かの時は身近な方と共助、それでもダメな時、助けてほしい時はやはり公助としてお願いする。


そんな中、NHKオンデマンドで、NHKスペシャル「人体」シリーズを拝見した。
「人体 神秘の巨大ネットワーク」は2017年度の全8回のドキュメンタリー特別番組である。
番組引用
「「脳や心臓が人体の中心」なんて考え方は、もう捨てよう。体の中で、あらゆる臓器や細胞が、まるでにぎやかに会話するように、ダイナミックな情報交換を繰り広げている。それは人体という名の「巨大なネットワーク」。臓器たちの熱い会話があなたの命を健康に支えているのだ。」


「腎臓」

これまで全く気にも止めていなかった臓器。
腎臓は、血液の管理者!
さらに人間の寿命と密接な関係を有するらしい。
多くの臓器や細胞は、メッセージ物質というものを放出していることが解明されてきた。そして、体内に張り巡らされた血管は、そのメッセージ物質の伝達ネットワークである。


その中でも血管が一番多く絡みついている臓器が、実は腎臓である。
腎臓が放出するエポというメッセージ物質、その「酸素が欲しい!」というメッセージにより、血液中の赤血球を増やす。
また、腎臓が放出するレニンというメッセージ物質は、「血圧を上げよう!」というメッセージにより、血圧をコントロールする。
一方で、血液中のリンの量が多いと、老化が加速するらしい。そのリンの量を的確に監視しているのも、腎臓である。
血液のトラブルから様々な臓器が異常をきたす。多臓器不全での死亡は、腎臓が引き金となっているケースが極めて多いのだそうです。最近では、急性腎障害の場合、薬の投与をやめさせる。それは腎臓が薬によりダメージを受けやすいからである。


通常、悲鳴をあげない腎臓であるが、因みに、腎臓の機能向上、リハビリには、運動が効果的。「かかとの上げ下ろし体操」、「通常のウォーキング」、あるいは「片足立ち 筋トレ」といった運動が効果的だそうです。やはり、運動は大事!ということらしい。


「脂肪・筋肉」


脂肪は、脂肪細胞のかたまり。
脂肪細胞が放出するレプチンというメッセージ物質は、「エネルギーは十分?」というメッセージにより、食欲をコントロールする。レプチンは血液を介し、脳の視床下部にそのメッセージが運ばれる。他にも、脂肪細胞は、生殖行動をも高める。
しかし、肥満になると、血液中の脂が邪魔をし、レプチンのメッセージが脳に届かない。その結果、メタボにより、免疫細胞が暴走する。


これに対し、筋肉はそのパワーで免疫の暴走を抑えることができる。運動により、筋肉はIL6という、「戦うのをやめて?」というメッセージ物質を放出し免疫の暴走を抑える。
筋肉はその他に、マイオカインというメッセージ物質により、がん増殖、うつ症状を抑制する。さらには、カテプシンBというメッセージ物質により記憶力を高めるなど、筋肉は非常に重要な役割を担っている。


「骨」
骨は体全体の若さを生み出す。
骨には、破骨細胞と骨芽細胞があり、これらの活動により骨は新たに循環して生成されていく。
また、骨芽細胞は、オステオカルシンというメッセージ物質を放出する。これは、「記憶力をアップせよ!」というメッセージで、脳の海馬の機能低下により記憶力が低下するが、このメッセージ物質により、記憶力のアップにつなげる。
さらには、筋肉が効率的にエネルギーを使えない時にも、精力をアップさせるメッセージ物質も放出する。
それ以外にも、オステオポンチンという、「免疫力をアップせよ!」というメッセージ物質を放出することにより体全体の免疫力を向上させる。高齢者の死因の多くは、老化とともに免疫力が低下し、感染症や肺炎を患うことによるとされている。
骨はまさに、体全体の若さを生み出す重要な機能を担っている。


その一方で、骨には、骨粗鬆症という病気がある。骨の量が減ってスカスカになり、骨折を起こしやすくなっている状態、もしくは骨折を起こしてしまった状態を言う。
そんな中、最近の研究により、骨細胞がスクレオスチンという、「骨を作るのをやめよう!」というメッセージ物質を放出していることが分かった。本来、このメッセージ物質は骨の建設をコントールするために使われているが、過剰に放出されることにより、骨の生成が極度に低下し、骨粗しょう症を発症していることが判明した。さらに、このスクレオスチンというメッセージ物質の放出を抑えるためには、なんと、ジャンプ運動が有効であることが分かった。これは骨に伝わる衝撃が重要であり、こうした運動習慣により、スクレオスチンが減少する事を突き止めた。今では、骨芽細胞を取り出し衝撃を与える手法による骨の生成のための薬まで開発されている。


こうしてみてくると、我々は古代より続いている、大地を踏みしめ、そして歩くことを怠らず、その結果として、体全体の若さを保とうとすることを今一度理解する必要がある。


「腸」

万病撃退、腸が免疫の鍵だった。
まさに、免疫力を司り、インフルエンザ、リウマチなど万病と戦う力は腸にあり。
腸は第2の脳とも言われており、その長さはなんと8.5mにも及ぶ。
約100種類、100兆個以上の腸内細菌、約2兆個の免疫細胞により、日夜、病原菌、ウィルスとの腸内バトルを繰り広げている。
免疫細胞は腸内表面の絨毛内に存在する。
そんな腸内において、たまたま、クロストリジウムという菌が少ないと、免疫細胞が暴走し、様々な病気、アトピーなどのアレルギーだけでなく、まれに難病をも引き起こすことさえある。
とは言え、これまた最近の研究において、食物繊維を十分摂取することにより、実はこの菌が増えることが分かった。
まさに、キノコ、木の実、穀物、根菜、海藻など、日本の伝統的な食文化により、日本人の腸には、食物繊維を好む腸内細菌が多く住みつき、免疫力を高めていると言えるのかも知れない。


「脳」
ひらめきと記憶の正体


ひらめき
脳を、ひらめく状態に近づけるためのとっておきの方法があるらしい。
軽く目を閉じて、何も考えない時の脳の状態は、脳の神経細胞に太い幹が出来、ひらめいた時と同じ状態になることが分かった。
何も考えず、ボーっとすること、例えば、朝起きて何も考えずにボーっとした状態、これをデフォルト・モード・ネットワークと呼ぶらしい。
音楽を聞いたり、散歩したりの時でも有効であり、そんな時に、記憶の断片をつなぎ合わせ、新しいことを発見する、それが、ひらめき、となる。


記憶
海馬の中の歯状回にて、繰り広げられる、電気信号のルート形状、これこそが記憶の正体。その後、記憶情報は大脳皮質に蓄えられる。
記憶力をアップさせるということは、歯状回を活発にすることである。歯状回で生まれる新しい細胞こそが、記憶力をアップさせる決め手であり、この新しい細胞はわずかな信号にも敏感に反応する。
前述した、筋肉から放出される、カテプシンBというメッセージ物質を受け取ることにより、記憶力はアップされる。
また、食事をした時に、膵臓から出る、インスリンによっても、記憶力はアップされることが分かった。確かに、古い時代においては、ここが食料を手に入れた場所だ、と記憶することがなによりも大事だったはずである。
私たちの脳は身体と結びついてはじめてうまく機能するということである。
バランスの取れた食生活を心がけることで膵臓を健康に保つこと、体を動かして筋肉を鍛えること、これらは記憶力アップのために極めて大事なことなのである。
最近の研究では、歯状回の記憶は、味、音、匂いにも反応することがわかった。


以上、とうてい専門家ではないので、メモには間違いもあるとは思うが、それにしても、
いかに健康な体を作っていくかという問いにおいて、これまでの考え方を一変させられた。