伝承 -日本の城-

戦国時代から江戸時代の初めにかけて日本全国には相当数の城があったが、江戸幕府による一国一城令による廃城、江戸城大阪城のような焼失後再建されない天守もあり、また、明治時代の廃城令により城郭の数は減少し、1940年代までに残る20城の天守が国宝などの文化財に指定されたが、名古屋城広島城など7城が第2次大戦で、松前城が失火により焼失し、現在、現存する12城を、「現存12天守」と称し、このうち、国宝指定されている5城が「国宝5城」と呼ばれ、それ以外の7城は重要文化財に指定されている。(日本の国宝より)


国宝5城
・姫路城 (兵庫県姫路市)  (1609年)
松本城 (長野県松本市)  (1593年ー1594年)
犬山城 (愛知県犬山市)  (1601年)
彦根城 (滋賀県彦根城)  (1606年)
松江城 (島根県松江市)  (1611年)


重要文化財7城
弘前城 (青森県弘前市)  (1810年)
丸岡城 (福井県坂井市)  (1624年ー1644年不詳)
備中松山城 (岡山県高粱市)  (1683年)
丸亀城 (香川県丸亀市)  (1643年ー1660年不詳)
松山城 (愛媛県松山市)  (1854年)
宇和島城 (愛媛県宇和島市)  (1671年)
高知城 (高知県高知市)  (1749年)


とは言え、広義の城は全国におよそ25,000-30,000城ほどあると言われている。これまで、焼失した天守閣や城門などの再建・復興が盛んに進められたことにより、現在、一般的に見学出来る城は、石垣だけの城も含めて約200城である。


以上、城の話をあれこれ記したが、、ところで、欧州各国では古城ホテル、古城レストランなどが数多くあり、日常的に利用されている。実は日本の城も、上記の国宝やら重文はともかくとして、それ以外の城から宿泊などに利用してはどうかと思っていた。全国のその地の当主が築き暮らした城、さぞや景色も良し、そして一度は体験したい殿様気分である。
という訳で、誰か先陣を切ってやらないかと思っていたところ、ついに現れました、愛媛県大須城。


城一泊100万円
https://www.ozucastle.com/#castleStay


一泊100万円、これもやっちゃってくれてますが(笑)、他にもドンドン続いて貰いたい。おそらく、海外の古城の利用の仕方などはとても参考になるような気がする。
城などは単なる維持、保存という守りの観点からの伝承だけではなく、利用料を元手に修理、修復を積極的に行うべきとも思う。一方で実はそうしないと、文化財の保護技術も含めて立ち行かなくなるような気がする。


そこはさすが、我が国である、文化財修理技法を保護するため、文化財保護法が定める「選定保存技術」なるものがある。


https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/shuppanbutsu/bunkazai_pamphlet/pdf/pamphlet_ja_08.pdf


文化財は、日本の伝統文化の基礎、と思う。
今日は色々過激と思われることも書いてきたが、この選定保存技術に携わる方々こそ、もっともっと、クローズアップされるべきではないか!